大家2年目の会

利回り

生データを取り扱う難しさと重要性

前職では開発製品の性能確認などで測定データを分析することが頻繁にありました。

データは測定値そのままのものを「生データ」と慣習的に特に区別して呼ばれます。寸法や重量など計りやすいデータは良いのですが、重要な性能は計りにくいものも多く、例えば測定するのにノイズが入り易かったり、高い測定精度が求められるものもありあります。それらの生データを元に扱いやすいよう計算・換算され分析・評価されますが、それは言い換えると誰かの手によって誰かの意図を含めて編集されるということでもあります。

新製品の開発に際してなど、新しい見方、対処法を研究している時には従来通りの評価方法では結論を得られないこともあります。その際には他人の意図の入ったデータを取り扱っていても偏りや限界があることも多く、純粋な生データを見て考えることによって、より斬新で効果的な対処法が得られることもよくありました。

さて、不動産大家業に関するデータにおいてはあまり生データと意識することはありませんが、例えば広さ・家賃・物件価格などがそれにあたるでしょう。
また、生データに当たらないものとして、最寄り駅からの距離は「駅徒歩〇〇分」と表現されます。これは駅からの距離××mを想定の徒歩速度:80m/分で割ったもの、ザックリした説明をするとこうなります。この換算をすることにより駅から物件までのアクセスのしやすさをイメージしやすくする意図があります。

また、利回りについても家賃収入を物件価格で割ったもの…と言い表せるように、物件の収益性を比較評価しやすいように換算したものです。ここに家賃収入は満室だった場合、空室は収入が入らない実質的な家賃収入とする場合、管理費や修繕など経費を引いた手残りとする場合など、評価する目的によって適切にデータを準備することが分析・評価のためには必要になってきます。

今後IoTなどあたらしい技術がさらに浸透することにより、扱えるデータは増えていくことでしょう。しかしデータが増えただけでは不十分で、それで集まったデータを的確に分析する力がヒトにはより必要になるでしょう。そこには従来からと変わらず、何を評価するかという目的や意図が必要になることはもちろん、結論ありきの恣意的な分析・評価に陥ってしまわないように注意しなければなりません。


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