大家2年目の会

大家

家賃設定と相場

以前の職では製造関係の仕事をしており、数千万円単位の製造設備の導入に関わることもありました。

製造設備は作ろうとする製品に合わせたカスタムオーダーとなる場合がほとんどで、複数あるメーカーから出される見積では細かな仕様も異なれば、価格もまちまち。購入側の予算の都合もあり、それ以上の見積額では売り手も商売にならないのは分かっているので、そこから仕様調整(妥協とも言う笑)と価格交渉となっていきます。しかし、結局のところの購入価格は予算ギリギリでできるだけ良い仕様に話はまとまることが多く、当初出された見積額は跡形もなくなることもあります。

このように全く同じ仕様で販売されない商品は販売価格もその時どきでまちまちで、相場というものが細かいレベルでは成り立たない取引でもあります。

さて、不動産、賃貸物件に関しても同様のことがあります。

知り合いの所有する物件が近く退去になるようで、新たな入居者を探すために家賃設定をいくらに設定するか検討をされていました。その物件は特に店舗用物件で、付き合いのある不動産会社に想定の賃料設定を持ち掛けましたが、安いところと高い所でその差は3倍、はたしてどのような根拠でその設定を提示されたのか疑わしくすらなる差です。

しかし、それも周辺に似たような仕様の物件も少なく、そもそも住宅地の中の店舗用物件ということで流通量も少ないため、プロでも価格設定の難しいところではあるでしょう。しかも客付けをする立場からすると広告費などとして報酬が得られるという面もあり、また違う要素も絡んでくるところもあります。いずれにせよ比較対象となる物件が無ければ、相場価格というものも存在せず、価格競争にも巻き込まれない。それはオーナーにとっては賃料設定には好ましい状況となるでしょう。

さらにはそれが希少価値というレベルになればなお良いでしょうが、物件の持つ実力に見合った適正価格で入居がされる状態を作ること、それがオーナーが目指すべき状態であると思います。希少価値を狙いすぎて需要のない物件を作ってしまうのも本末転倒ですし…。

また、そもそも不動産大家業を経営するものとしてはその賃料設定、価格設定を主体的にコントロールできる状態、経営者としてはそこは目指すべきところではないかと思います。


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