大家2年目の会

大家

損益分岐点

不動産大家業と他の一般的な事業を比較したとき、不動産大家業の良い特徴として売上が予測しやすく安定している…と言う点があります。

他の一般的な事業は、業種によっては売上の変動が大きいものもあります。例えば飲食店で言うと天気が悪ければ売上は減るだろうし、休日には売り上げは増えるでしょう。大きい視点で行くと人口動態により売上は変動する部分もあります。

そんな売上の変動に対して、店の儲け、事業の利益を評価するための指標に損益分岐点という指標があります。現状の利益構造に対して、どれだけ売り上げが減少しても赤字にならないか、つまり利益ゼロになる売上高を損益分岐点売上高とよび、現状の売上高に対するその売上高の割合のことを損益分岐点比率と呼びます。損益分岐点比率が小さい方が現状の売上高がたくさん減ってしまっても利益が確保されるということなので、事業としては好ましい状態と言えます。

損益分岐点を下げることが企業の経営状態を強固なものにするための方向性ということです。

不動産大家業においてももちろん同じことが当てはまります。

満室経営の現状では利益がしっかりと確保されているが、さてそこから売り上げが減少したときにどこまでなら赤字を出さずに堪えられるか?

売上が減少する原因は、空室によりその部屋の家賃が入らない場合、家賃を下げた場合、物件を手放した場合…などが考えられます。大家がコントロールできる部分とそうでない部分もあります。しかしいくらコントロールできないと言っても大家業において急激に売り上げが減少する、例えば半減するようなことは起こりにくいでしょう。それが不動産大家業が安定していると言われる部分でもあり、その大きくない変動の可能性をカバーできる利益構造を確立しておくことだけでリスクがカバーできることになります。

また、損益分岐点を下げるためには…を考えたときには、わかりやすいところで変動費を下げる、固定費も下げる…とコストを下げる方向性で考えがちです。それももちろん間違いではないのですが、実はそれは要する努力の割に十分効果が得られない場合が多いことはあまり言われていないことだったりします。

ではどうすることが成果が得られやすいか…それは、利益率を上げることだったりします。「利益額」を上げるではなく「利益率」を上げるです。なので不動産大家業では保有物件をいくら増やしても、損益分岐点から見る体質の強化にはつながらないことになります。焦って買い増すことでは無いということです。

今、不動産大家業は新規参入にも買い増すことも進めにくい状況にあります。この時期にはその困難に対抗して何とか保有資産を増やす努力は優先度を下げ、いかに経営体質の強化を図るかに力を注ぐべき時です。今のうちにしっかり損益分岐点を下げておきたいですね。


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