大家2年目の会

リスク

リスク対策のためのロバストネスと言う考え方

不動産大家業の取組み方として我々が重きを置くのはいかにリスクをコントロールできる状態に置くか。でもどうしてもコントロールできない要素はたくさんあり、そのリスクに対してどの様な考えを持っておくか?前職で製造業に関わっていた中で使っていた品質工学という技術を考え方だけ転用してみると…なかなか良い方針になった!と言う今回の記事です。

品質工学という技術があります。技術と言うより考え方と言った方が適当かもしれません。製造業においては作る製品をいかに高い品質で作るか?ということにも増して、経済的な効率を求め、いかに不良品を作らず安定して製造ラインを稼働させるかの方に重きを置かれるのが一般的です。

安定して良品を作り続ける…と言っても例えば原料はその時々で品質にばらつきがあったり、例えばここ最近の様に気温が異常に高い日もあれば冬の氷点下になる日がある中で同じ基準で製品の品質を保たないといけません。私が関わっていた製品は油圧バルブと言う機械で、鉄の塊に穴をあけ、そこに隙間が数ミクロンの軸を通さないといけない製品で、それこそ気温の変化で簡単に寸法が変わってしまい、簡単に性能不良を起こしかねないモノのでした。気温の変化はエアコンで抑制すれば容易にできると思われるかもしれませんが、広い工場を夏でも冬でもきっちり安定させて同じ温度に維持するには相当のお金のかかる話で限度があります。
ではどうするか…ということで先の品質工学の出番で、コントロールできない要素の変化に対しても品質が安定している、逆に言うと反応しない、鈍感であるような設計や作り方をする、その方法を見つける方法が品質工学の役割です。このコントロールできない要素が上の例で言う気温にあたり、そんな要素の変化に対する安定性をロバストネス: 頑強性と呼ばれています。
上の例で単純に考えると、金属は温度によって伸縮しやすいのですが温度が0℃から40℃に変化したときに全長1cmの部品が伸びる量と、全長10cmの部品が伸びる量は単純に10倍違うわけで、求められる1ミクロンの誤差に抑えようとすると自ずとその部分の寸法は小さくしておくほうが良い…と言うことになります。

実際にはそう単純な事例はなく、もっとたくさんの要素が絡み合っているのでそれらの中でどの要素が重要かを見つける技術が品質工学のひとつの要素になります。

さて、不動産大家業においてもいろいろな要素が絡みあって実際の事業が動いているはずです。その中で求められるのは利益を上げ経営を続けて行くこと…と言うところに行き着くと思います。その中で例えば利益は収益と経費の差であり、そこに影響しそうな項目として、世間の家賃相場や景気動向、金利の変化、物件のある地域の動き、ざっくり考えてもイチ不動産オーナーがコントロールできない要素がこれだけ挙がります。しかしその影響を受けそうで受けなくするための考え方もできるはずで、それがロバストネスを持つことに繋がります。

世間の家賃相場に引っ張られないような物件の魅力・実力を持つ。世間の金利相場に影響されないような金融機関からの信頼を得る。地域の人の流れが変わろうと、人口が減ろうと、自分の持つ物件には入居者がつく物件づくりや、客付けがしっかりできる管理会社とお付き合いをする。

例えばこう言ったこと。コントロールできない要素に対して成るがままにしてしまわず、いかに経営者の意図で物事を動かせるかと言う方向に思考を変えられるかという言い方もできるかもしれません。


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